COMMENT

※順不同・敬称略

原作のファンだった僕は、この漫画が映画化されたという話を聞いて、勝手にその内容を想像していた。
所謂オフビートな空気感で、淡々とした田舎の情景で、不毛でやるせない若者の日常が続いて、、、、、
しかし、実際に完成した映画を観て、その想像は大きく裏切られた。まるでウォルトが生きていた頃のディズニー映画のような圧巻の音楽シーン。もしやこれは2020年代の『ファンタジア』なのではないか!最高にクールで、めっちゃジャパン!
どうかこの映画が、ダサいやつらに気づかれませんように!賢いお金持ちがパトロンになって、次回作も作られますように!

—Bose(スチャダラパー))
うわぁ!
遂にあの大橋裕之作品が、岩井澤監督の7年に及ぶ根気、4万枚の愛ある手描きにより動き出した!
あゝ何故こんなにも詩的でシュールで心地好いのだろう…ずっとこの愛おしい空気に浸っていたい!
作り手の想いや体温が宿った、邦画の宝の様な傑作。

—斎藤工(俳優/映画監督)
ほんとうにすばらしい作品でした。
言葉にできません。
言葉にできないものがすべての絵に、声に、音に、やどっていました。
うまくコメントできそうにありません。

—峯田和伸(銀杏BOYZ)
『爆裂都市 BURST CITY』から37年、大橋裕之の煌めきと岩井澤健治監督の狂気により、
日本のロック映画はようやくこの地点に辿り着いたのだと思う。

—樋口毅宏(作家)
凄い!?カッコいい!?
違うな、言葉に出来なくてもどかしい!
でも、言葉にすると一気に萎えてしまうってアレがここにある。
『音楽』に飲み込まれる感触は「初めてのセックス」のよう!
そう、気づけばボクは主人公と交わっていた!!

—新井英樹(漫画家)
紙芝居のような動きの少なさや目の大きい無個性なキャラクターやアニメ声などにウンザリして
自分からどんどん距離が離れていくアニメだったけど、この映画を観て久しぶりに距離が近づいた気がした。
こういう映画が正当に評価され、様々な作り方の映画が増えていくことを強く望みます。

—花沢健吾(漫画家)
衝動が生み出した混沌。
久しぶりに熱くなった。
「俺がやりたかったのはこんな音楽だ!」とミュージシャンでもないのに叫びたくなった。青春映画の傑作!

—行定勲(映画監督)
ふと出会った、知らないバンドの知らない音楽。私は今、一体何を聞いているのだろう。ジャンルもわからないし、展開も読めないし、ノリかたもわからない。なのに目が離せなくて、体が揺れてしまう。
そんなバンドに出会ったときのような、そわそわする映画体験でした。

—菊池亜希子(女優・モデル)
淡すぎる狂気。淡すぎるナンセンス。今までのアニメーションにこんなものはなかった。
間隙や空白の多いアニメーションは、観客の夢想を誘う。
日常をなぞる(ロトスコープ)アニメーションは現実をネジる。
本作の殺気立つ淡さは、日常的時空間を反転させ、玉虫色の夢幻や永遠を感覚させ、向こう側の世界を垣間見せる。
観客は、叫びとともに世界が、いや宇宙が生まれる瞬間を目撃するのだ、自分の頭の中に。

—土居伸彰(アニメーション研究・批評)
あまりのカッコよさに快感が脳天を突き抜けた。
カッコ悪いことがカッコいいとされたロックのカッコよさをこれだけカッコよく描いた作品はない。
見終わった瞬間、ああもうこれ本年ベストじゃんとつぶやいていた。

—矢田部吉彦(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)
「音楽」には、インディペンデント映画制作の精神があり、視覚言語の使用は最小限にとどめながらも、
非常に表現豊かなサウンドが愉快な笑いを誘い、予想できない心に響くストーリーを伝えてくれる。
間違いなく必見の楽しい作品!

—Alexandre Huang(台中国際アニメーション映画祭)
抜群に楽しい最高の時間をくれる映画『音楽』では、ケンジと彼の愛すべきクセの強いバンド仲間たちの冒険に大爆笑は必至。
魅力あふれる映像と一度聞いたら耳から離れないサウンドトラック、爆笑の瞬間だらけの勇敢でエキセントリックな作品。

—Nag Vladermersky(ロンドン国際アニメーション映画祭ディレクター)
最高だった。
こんな衝動的で官能的な作品を綺麗な言葉でまとめる事なんてできない。
“音楽”だったし”映画”だった。
感動した。興奮した。感心した。嬉しくなった。
この作品を心に留めておきたいから言葉を出したくない。ばーか。

—山田孝之(俳優)
なんだこれは!!
笑いながら音楽の原点を見れる!
最高です!

—斉藤和義(ミュージシャン)
デカいアニメ会社がヒイヒイ言いながら得られずにいる自由を、
これだけの少人数でストイックに獲得した映画は、僕は観たことがない。
余計なもはいらない。
作りたい人たちだけで作られたピュアさが眩しい作品。

—岩井秀人(作家・演出家・俳優)
原作漫画を読んだ時に感じた、音楽をやりたい、
やろうと思った時に人生に訪れるあの感じ、がこの映画にも刻まれていると感じました。
劇中の音楽が、演奏シーンが、全部ちゃんとかっこいい。
漫画そのもので高揚した。
「古美術」の森田くんが可愛くて大好きです!

—押見修造(漫画家)
岩井澤くんの淡々とした執念が青空の雲のように漂う。

—いとうせいこう(作家・クリエーター)
めっっっっっっちゃいいぃい!!!!
夾雑物が一切入っていない。
これは僕が心より愛する「音楽=映画」そのものです!

—森直人(映画評論家)
オタワ国際アニメーション映画祭受賞は、単に質が高かったからーーだけではないはず。
”ジャパニメーション”は既成概念を更新する者の登場を、世界が待ち望んでいた証だ。
引き算で物語の本質を浮かび上がらせる手法は、
平成の日本映画界を牽引した北野武監督のごとく。
業界の未来を切り拓く異端児は、いつもあさっての方向からやってくる。

—中山治美(映画ジャーナリスト)
登場人物の多彩な魅力を損なうことがない、そぎ落とされたストーリーテリングの勝利。
カットの完璧なタイミング、デザインの簡潔性、
アニメーションというメディアに対する喜びに満ちた祝辞であることに特に感銘を受けた。

—オタワ国際アニメーション映画祭 受賞コメント